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2018年の変更で扶養控除はどう変わったのか?扶養の基礎から徹底解説

2018年の変更で扶養控除はどう変わったのか?扶養の基礎から徹底解説

既婚の人がパートや派遣社員として働く上で意識したいのが「扶養控除」です。扶養控除は時代に合わせて細かい変更が行われているため、常に現在どうなっているのかを把握しておくことが大切です。2018年にも扶養控除に関する改正が行われました。今回は、その改正はどのようなものだったのか、また、そもそも扶養の仕組みはどうなっているのか、ということについて詳しく解説します。

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1. 扶養とは何か?

「扶養」とは、家族の誰かが収入などの面で生活能力のない家族を養う、という意味合いで使われます。たとえば、父親が働いている家庭で、配偶者である妻や子どもが働いていない場合、妻や子どもは扶養家族に該当します。そのように家族を扶養している人に対しては重い税負担を押し付けるのは厳しいということから、家族を扶養している被扶養者には扶養控除などの制度が用意されているのです。

気をつけるべきポイントは、日本の税制においては「税金上の扶養」と「社会保険上の扶養」という2つの制度があるということです。税金上の扶養においては、配偶者には扶養控除とは別に配偶者控除という別の控除が設けられています。そのため、たとえ配偶者が専業主婦(主夫)であったとしても、所得税や住民税における扶養親族には含まれないので注意が必要です。一方、健康保険上の扶養においては、配偶者も扶養親族に含まれます。

2. 扶養の範囲内とは?

パートや派遣社員として働く人の中には、扶養の範囲内で働きたい、という人が多くいます。そういった人たちが扶養の範囲内であることを意識するのには、税制上と社会保険上の2種類の理由があります。ここではその理由について解説します。

税制上の扶養

税制上の扶養控除とは、所得税や住民税の控除のことを指します。ただし、配偶者は「配偶者控除(配偶者特別控除)」の対象となるため、税制上の扶養控除には含まれないので注意が必要です。扶養親族の定義は、被扶養者と生計を一にしている配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)です。たとえば被扶養者の両親や子ども、孫などを指します。

この扶養控除は、扶養されている人ではなく、扶養している人の税負担が軽くなるという仕組みです。たとえば、ある納税者本人に扶養範囲内の配偶者がいる場合には所得税や住民税において配偶者控除を受けることができ、さらに、両親や子どもと生計を一にしていれば扶養控除も受けることができる、というわけです。そして、この子どもがたとえばアルバイトをしていても、その金額が扶養の範囲内であれば税金の面での待遇を受けられます。

扶養控除の範囲は給与所得で103万円、事業所得などそれ以外の所得は38万円です。交通費や通勤手当は税法上所得に当たらないとされています。そのため、税金上の扶養の場合には扶養者の交通費を除いた年収額が扶養の範囲に収まっていれば、被扶養者は配偶者控除や扶養控除を受けられます。

社会保険上の扶養

健康保険や年金などの社会保険においても、扶養する家族がいる被扶養者はその恩恵を受けられます。社会保険に関する扶養の場合は、税制上で定義されている扶養親族に加え、配偶者も扶養親族に含まれます。配偶者や子どもが働いている場合には、その年収額が扶養の範囲内であれば、被扶養者の給与からまとめて天引きされます。しかし、配偶者や子どもの収入額が扶養の範囲外となっている場合には、それぞれ個別に社会保険料を支払わなければなりません。

社会保険上の扶養の場合には、金額に関わらず交通費も扶養者の年収に含まれます。これは厚生年金保険法における「報酬」が、被保険者が事業主から労働の対価として受け取るすべてのものを指しているためです。そのため、社会保険においては交通費を含めたすべての所得金額が扶養者の扶養範囲となります。

3. 配偶者控除とは?

ここからは、税制上の扶養を理解するうえで重要な配偶者控除について詳しく解説します。

配偶者控除

配偶者控除とは、扶養範囲内の配偶者がいる納税者が受けられる控除です。配偶者控除の範囲は、年収150万円以下です。たとえば、妻が働いていて収入が150万円以下の場合、被扶養者である夫は配偶者控除を受けられます。もちろん、その逆でメインの収入が妻である場合も同様です。配偶者控除は最大38万円です。定められた金額が納税者の課税所得から差し引かれるため、結果として納める所得税や住民税が少なくなります。配偶者控除の金額は配偶者の収入だけでなく、納税者本人の収入額も関係するので注意が必要です。配偶者控除の額は納税者本人の収入が1120万円を超えると段階的に引き下げられていき、1220万円を超えると控除額は0になります。

よく勘違いされているのですが、配偶者控除は配偶者が受けるものではありません。対象となる配偶者がいる納税者(たとえば妻が扶養範囲内なら夫、夫が扶養範囲内なら妻)」が受けられる控除です。夫婦共働きでどちらも所得税や住民税を納めるだけの収入がある場合、結婚していても配偶者控除は発生しません。また、配偶者控除は納税者本人が受けられる控除であるため、生計を一にしていれば一緒に住んでいる必要はありません。たとえば、夫が単身赴任だという場合でも、妻が扶養範囲内であれば配偶者控除が発生します。

配偶者特別控除

配偶者特別控除は、配偶者控除の対象となっている配偶者の年収が103万円を越えた場合に適用されます。この控除は103万円から201万円まで段階的に金額が上がっていきます。この場合も配偶者控除と同様、配偶者ではなく被扶養者である納税者本人が恩恵を受けます。配偶者特別控除は配偶者控除の適用が外れると急激に税負担が増えてしまう家族が多いことから、そのことによるさまざまな問題を避けるために設定されているものです。ただし、もしも配偶者の年収が201万円以上の場合には配偶者の扶養範囲を超えてしまうため、控除額は0になります。

4. 2018年の改正で変わったポイント

扶養控除や配偶者控除の仕組みは、時代に合わせて常に変更されています。そこでここからは、2018年の改正で変わったポイントについて解説します。

配偶者控除の給与年収上限が拡大

まず挙げられるのは、これまでは配偶者控除の上限であった年収103万円という壁が150万円まで拡大された、ということです。このことによってやむなく扶養から外れていたけれど再び枠内に収まるようになった、という人が増えることになりました。事実上の緩和といえるでしょう。その背景として最低賃金が上昇していることもありますが、少子高齢化社会に向けて女性がより働きやすい社会を目指す、という政府の方針も大きく影響していると考えられます。

注意するべきポイントは、この改正は配偶者控除に限られているということです。配偶者ではない両親や子どもといった扶養親族がいる被扶養者が受けられる扶養控除は改正されたわけではありません。扶養控除の範囲はこれまでどおり給与所得で103万円です。

配偶者特別控除の給与年収上限が拡大

配偶者控除の年収上限が引き上げられたのに合わせ、以前までは141万円を上限としていた配偶者特別控除も拡大することになりました。そうして改正された配偶者特別控除の上限額は201万円です。配偶者控除額は150万円を超えると段階的に引き下げられていき、201万円を超えると0になる、という仕組みになっています。

高所得者の配偶者控除が縮小

パートや派遣社員といった主婦の人が働きやすくなる緩和がなされた一方、被扶養者の年収制限が新たに設定されることで、高所得者ほど配偶者控除が使いにくくなりました。具体的には、年収が1120万円以下までであれば満額である38万円の配偶者控除を受けられますが、その金額を超えると段階的に控除額が縮小されていきます。1170万円以下は26万円、1220万円以下は13万円で、1220万円を超えると控除額は0です。

5. 意識したい扶養の壁

ここまでのことを整理すると、パートや派遣社員として扶養範囲内で働きたい人が意識したい壁は大きく分けて3つです。それぞれ詳しく解説します。

100万円の壁

まずは100万円の壁です。自治体にもよりますが、住民税は収入101万円以上の場合に負担が課されると定められています。住民税の相場は100万円を少し超えるくらいの年収の場合、数千~1万円弱程度です。住民税は社会保険上の扶養を超えるのに比べれば負担が少ないため、あまり意識されないことも多いです。

130万円の壁

次に意識されるのは130万円の壁です。年収が130万円を超えた場合、すべての人が必ず社会保険に加入しなければならないためです。ただし、社会保険についてはその前に106万円がボーダーとなる人もいます。その対象条件は勤務時間が週に20時間であることや勤務期間が見込みで1年以上であること、勤務先の企業の規模が従業員501人以上であること、学生ではないことです。この条件に当てはまる人は、年収が交通費込みで106万円を超えた段階で扶養を外れて社会保険に加入しなければなりません。

年収が130万円を超えて社会保険に加入した場合、社会保険料は年間十数万円となります。そうすると130万円を少し超える程度の年収になるという人は、扶養を外れることでかえって損をしてしまいます。その場合には扶養内となる130万円以内に収入を抑えるか、あるいは思い切り働いてより収入を伸ばすことを考えたほうがよいでしょう。

なお、社会保険は将来もらえる年金額にかかわります。年金の支払いが増えるということは、それだけ将来もらえる年金も増えるということです。そのため、社会保険に加入しなければならなくなることは、必ずしもデメリットばかりではありません。

150万円の壁

パートや派遣社員として働いている人が交通費込みで年収150万円を超えた場合、配偶者控除の対象から外れます。そうすると納税者本人である被扶養者は、配偶者控除の恩恵を受けられなくなります。とはいうものの、配偶者控除の対象から外れても、その後は段階的に推移する配偶者特別控除を受けられます。すぐさま税負担が大きくなる、ということはありません。もしも150万円を少し超える程度ならば、配偶者控除から配偶特別控除になったとしても、社会保険料の負担ほど家計に影響を与えることはないでしょう。たとえば年収160万円で被扶養者である配偶者の年収が1120万円以下であれば、被扶養者である納税者本人の税負担増加額はわずか1000円程度です。ただし、年収が201万円を超えてしまうと、被扶養者である納税者本人の配偶者控除額は0となるので注意が必要です。

6. 扶養から外れるメリットとデメリット

扶養から外れることは損をすることのように感じる人も多いかもしれませんが、実際にはそのことによるメリットもあります。そこで、ここからは扶養から外れることのメリットとデメリットについて紹介します。

メリット

扶養から外れてしまうと、その分所得税や住民税、社会保険を自分の収入から負担しなければならなくなります。しかし、その一方でこれまでのように時間に縛られることなく、より自由に働けるようになります。仕事にやりがいを感じていてよりステップアップしたいという人は、増加する負担分を補って余りあるほどの収入を目指しましょう。

また、扶養から外れて社会保険に加入することはさまざまなメリットがあります。たとえば、扶養から外れると健康保険給付金の適用範囲が拡大します。扶養範囲の頃は受けられなかった傷病手当金や出産手当金も受給できるようになるのです。また、扶養範囲内でいた場合には将来通常の国民年金しか受け取れませんが、扶養を外れると勤務先の厚生年金に加入できるようになります。そうすると、老後の年金受給額が増えるので安心して暮らせるでしょう。厚生年金に加入すれば障害状態に該当した場合や死亡した場合の受給額も増加します。

デメリット

デメリットとして考えられるのは、場合によっては家計を圧迫してしまうということです。扶養からギリギリ外れる程度の収入では、扶養から外れるとかえって世帯収入が減ることにもなります。扶養を外れれば社会保険料を自分で負担しなければなりません。社会保険料は年間で十数万円にもなるので、その影響は大きいでしょう。また、配偶者控除が減ることで被扶養者である納税者本人の税負担も増えます。それだけでなく、被扶養者である納税者本人が働いている企業で配偶者手当などが出ている場合、そうした手当などをもらえなくなるかもしれません。扶養から外れるということは、それだけ収入が増加するということです。しかし、その増加した収入金額が扶養から外れることによって増加する負担額よりも多くなければ損になります。あらかじめしっかり計算しておくことが大切です。

改正でより多くの主婦が働きやすくなった!

2018年の改正によって扶養範囲となる収入の上限が拡大されました。その一方で、この機会により収入を増やすことを考え始めている人も多いでしょう。扶養から外れるべきか否かについては各家庭によって見解が異なるところです。扶養から外れると税金や社会保険料の負担は増えるものの、年金の増加や働く時間を縛られなくなるといった恩恵もあります。まずは配偶者とよく相談し、家族にとって最もメリットのある働き方を選びましょう。

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