
目次
2025年2月 | 派遣会社 厳選3社


1. ピッキングとは?
ピッキングとは、必要なものを倉庫の中から見つけて持ってくる単純な仕事です。出荷前の商品が保管されている倉庫や工場などが職場となります。ピッキング担当者の仕事は、与えられたリストや注文書、伝票などに記された内容に従って指定された商品を過不足なく選んでまとめ、梱包や検品の担当者に渡すというものです。集める対象となる商品は本や衣料品、日用品や電化製品などを中心に、指先にのるようなごく小さな製品から大型製品まで数多くあります。倉庫の規模によっては膨大な数の物が保管されていてスムーズに探すのが難しいため、ピッキングの仕事はかなり重要視されています。
2. ピッキングの仕事内容は?
ピッキングには、大きく2種類の方法があります。ここでは、それぞれの内容について紹介していきます。
摘み取り方式(シングルピッキング)
ピッキングの1つ目は、摘み取り方式と呼ばれる、発送先ごとに品物を集めてくる方法です。シングルピッキングとも呼ばれます。たとえば、次のような注文があったとしましょう。
・発送先A:商品a×2個、b×3個、c×2個
・発送先B:商品a×1個、b×1個、c×3個
AもBも同じ商品を注文していますが、まとめてピッキングすることはしません。まずはカートを押しながら商品が置かれた棚を周り、Aの注文分をひとつひとつ集めていきます。それが終わったら、今度はBの注文分を1つ1つ集めるというように進めていくのです。
梱包する商品がまとまっているため担当者に回しやすく、そのことから摘み取り方式と呼ばれています。発送先の数よりも商品の種類が多いときに有効なピッキングの方法です。
種まき方式(トータルピッキング)
もうひとつが種まき方式と呼ばれる方式で、複数の注文を合算して商品ごとに必要な数を集め、その後、発送先ごとに仕分けるというものです。トータルピッキングとも呼ばれます。商品の種類が発送先の数よりも少ないときに適している方法です。種まき方式では、担当者は倉庫の棚を周ることはしません。流れてくるケースに担当の商品を入れていくという作業を繰り返します。その点が、シングルピッキングと大きく異なるところといえるでしょう。なお、種まき方式は、集めた商品を個別の注文に応じて再配分するスペースが別に必要です。再配分は、ベルトコンベアのような機械を使うところもあれば手作業のところもあり、方法は企業によって異なります。
3. 勤務時間と時給は?
ピッキングの週あたりの勤務日数や1日あたりの勤務時間は、企業によってさまざまです。週休二日制というところもあれば、単発勤務ができるところもあります。時間の融通が利きやすいのがピッキングの仕事の大きな魅力で、週に1~3日だけ仕事がしたいという人でも無理なく働けます。また、1日の勤務時間がフルタイムのところもあれば4時間というところもあり、小さな子どもがいてフルタイムは難しいケースなど、家庭の事情に合わせた働き方が可能です。ただし、派遣社員として働くなら、基本的にはフルタイムになることが多いでしょう。最低出勤日数が決まっていて企業によって異なりますので、求人に応募する際は確認することが大切です。
時給の相場は企業によって違いますが、おおむね1000~1200円ほどになります。残業があると約25%の割増賃金がもらえますので、たくさん収入を得たい人は残業がある求人を選ぶのもひとつの方法です。希望に応じて残業できるところもあります。交通費の支給はないことが一般的です。ただし、最寄り駅から職場まで無料で利用できる送迎バスを用意しているところもあります。給料の支払いは、月給制だけではなく日払いや週払いに対応しているところもあり、すぐにお金が必要な人にとって嬉しいポイントでしょう。
4. ノルマはあるの?
ノルマが設定されているかどうかは企業によって異なります。中小企業の場合、日によって作業量が変動することも多く、仕事がないときはノルマがなくなるとこともあります。大企業は作業量が変動することはあまりなく、常に仕事がある状態です。そのため、たとえば「5分間でこれだけ終わらせる」などのノルマが設定されているケースもみられます。ただし、ノルマがこなせなければすぐに解雇になるということはありません。とはいえ、ノルマを達成できるように日々努力し、懸命に作業する姿勢は必要です。
アルバイトの場合、ピッキングは1カ月などの短期契約であることが多く、ノルマ未達が続けば契約期間満了後に更新されない可能性があります。同じことが派遣社員にもいえるでしょう。ノルマがあるかどうかは事前に確認しておき、設定されている場合は日々の作業でしっかりクリアできるように意識することが大切です。
5. ピッキングに向いている人は?
ピッキングは、リストなどを見ながら必要な商品をミスなく集めるのが仕事です。基本的に誰でもでき、特に資格も要らない仕事ですが、性格的に向いている人もいれば向いていない人もいます。向いていなければ仕事をしても長続きしない可能性がありますので、応募前に自分に適性があるか考えることが大切です。
ピッキングが向いているのは、まずは1人で黙々と作業することが得意な人です。また、集中力を長く持続できる人も適しているでしょう。作業中にほかの人と関わることはほとんどありませんので、人と関わるのが苦手、人間関係で苦労したくないという人にも向いています。ただし、高度なコミュニケーション能力が求められることはないものの、ハキハキと話す、挨拶は忘れずしっかりするといった基本的なマナーが身についていることが必要です。なお、ピッキングは作業の大半を立って歩いて行いますので、身体が丈夫な人、体調管理が得意な人のほうがいいでしょう。
反対に、人と接する仕事がしたいという人は、黙々と作業を進めるピッキングの仕事は辛く感じる可能性があります。細かい作業が苦手で、がさつな人も向いていません。身体が弱く、長く立って作業をすると疲労が大きいという人にも難しいでしょう。また、これはピッキングに限ったことではありませんが、無断欠席や遅刻を繰り返すようなルーズな性格の人は、仕事を続けることはできません。
6. どんなスキルが身につくの?
ピッキングの仕事は、短時間でできるだけ多の商品をミスすることなくピックアップすることが必要です。そのため、どこに何が置かれているかをできるだけ早く覚えてしまうことが欠かせません。また、多くの件数を任されたときなど、最短で終わらせるにはどのルートをどのように通ればいいか考えながらピッキングするなど、常に効率よく仕事を進める工夫が求められます。そのため、ピッキングの仕事を続けると作業効率を上げる考え方や計画性が身につきます。1つのことに没頭する集中力や細かな作業をミスなくテキパキこなす力も養われるでしょう。
ピッキングは自分のペースで続けられる
ピッキングの仕事は求人数が多く、専門知識や資格などは不要で未経験でも挑戦できます。時間の融通が利きやすく、働ける日数や時間に限りがある人でも採用されやすいのも魅力です。細かな作業を黙々とひとりでこなせる人には最適な仕事ですので、興味がある人は挑戦してみてはいかがでしょうか。短時間勤務から始めるということも可能です。