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2024年12月 | 派遣会社 厳選3社
年齢が上がると採用されづらい?
なぜ派遣先の企業は派遣社員の年齢を気にするのでしょうか。
主な理由を次の章で3つ紹介していきます。
派遣法では、年齢を制限して派遣会社で求人をかけることは禁止されています。
それは正社員としての道が開けている紹介予定派遣でも、契約期間が定まっていない無期雇用派遣でも同じです。
そのため、年齢に関係なく派遣会社から仕事を紹介してもらえ、派遣先の企業で働くことができるのです。
しかし、それは表向きのことです。
実は、年齢を理由に採用されないというケースは珍しくはありません。
派遣法によって、派遣社員を選ぶときには選考をしてはいけないということが定められています。
しかし、どのような人が働くことになるのか、派遣先の企業としては前もって知っておきたいところです。
なぜなら、派遣社員として採用してから職場の雰囲気と合わなかったり、能力不足であったりすることがわかると、時間も費用もムダになってしまうからです。
そのため、派遣会社から仕事を紹介してもらうと、顔合わせという形で派遣先の企業にて職場見学が行われることになります。
この顔合わせで派遣社員の年齢を理由に、最終的に採用を見送られてしまうケースが多いのです。
ただし、派遣法で禁じられているため、派遣先の企業の採用担当者も年齢が理由であることは言いません。
企業が派遣の年齢を気にする理由
なぜ派遣先の企業は派遣社員の年齢を気にするのでしょうか。
主な理由を3つ紹介していきます。
正社員雇用を見込んでいる
紹介予定派遣として採用する場合は、最大6カ月後には正社員として採用することが前提です。
派遣先の企業としては、正社員となったからには長期的に働いてほしいものです。
そのため、年配の人よりも若い人を採用したいと考えています。
たとえ経験やスキルが足りなくても、今後の伸びしろを評価して、若い人のほうを採用する傾向があるのです。
また、人気のある派遣先の企業には、応募者が殺到します。
経験やスキルが十分でない場合は年齢で落とされてしまう可能性も高いのです。
上司よりも年上になる
派遣社員は派遣先の企業では、正社員の下で働くことが多くなります。
そのため、30代以降だと仕事内容を教えたり、指示を出したりする上司よりも年上になってしまう可能性が高いのです。
一般的に年上の人に対して、教育や指示をすることに抵抗を感じる人は多い傾向にあります。
そのため、上司よりも年上になってしまう派遣社員は使いづらいと感じてしまい、採用を見送ってしまう派遣先の企業は多いのです。
特に若い社員が多い職場では、年上の派遣社員は敬遠されがちなのです。
パソコンスキルに不慣れな印象がある
派遣先の企業の仕事の多くはパソコンを使用します。
そのため、ある程度パソコンを扱うことができないと仕事になりません。
派遣先の企業もパソコンのスキルがあることを必須として求人を出しています。
しかし、年配の人は若い人と比べると、パソコンのスキルが不足しているように見られがちなのです。
その点、若い人は学生時代からスマホやパソコンを活用しています。
そのため、派遣先の企業はパソコンの扱いに強く、早く仕事を覚えてくれると見なしています。
パソコンのスキル面からも、若い人のほうが採用に有利に働くのです。
ただし、若い人はタッチパネルをメインに使ってきたのでタイピングが苦手な傾向もあります。
パソコンにとても詳しいわけではなくてもブラインドタッチが得意というのはアピールポイントです。
30代・40代でも有利となり派遣として採用されるポイント
若い人と比べると、30代・40代の採用は不利になってしまいがちです。
しかし、場合によっては30代・40代のほうが若い人よりも有利となり、派遣として採用されやすいこともあります。
では、どうすれば有利な立場に変えることができるのでしょうか。
そのポイントを5つ紹介していきましょう。
職種に関連する実務経験がある
派遣の求人には未経験でも可能な仕事が多いものです。
しかし、実務経験があると即戦力として、派遣先の企業も評価してくれます。
そのため、採用でも有利に働くことが多いのです。
もちろん、職種に関する資格を持っていることも有利になるポイントなのですが、あくまでも資格はその分野に関する知識を持っていることの証明にすぎず、仕事ができるという目安にはなりません。
派遣先の企業は、資格よりも実務経験のほうを重視するのです。
応募する派遣先の企業での仕事内容に、これまで行ってきた仕事と関連するような実務経験があれば、採用されやすいといえるでしょう。
短期派遣を引き受ける
仕事を得るためには、求人の倍率が低いところを狙うことが大切になってきます。
派遣の求人のなかでも倍率が低いのは、短期派遣です。
なぜならば、安定して働きたいという人が多いため、長期派遣の求人に人気が集まってしまうからです。
しかし、倍率の低い短期派遣の仕事で真面目に働くことで、長期派遣の仕事を得ることもできるのです。
短期派遣でも派遣先の企業から高い評価を受けると、それが派遣会社にも伝わります。
その結果、短期派遣の契約期間が終わった後に、派遣会社から条件のよい仕事を紹介してもらえる可能性が高まるのです。
長期派遣だけでなく、短期派遣でも働くことを視野に入れることで、選択肢が広がり採用の確率が高まっていくでしょう。
パソコンスキルを有している
派遣先のほとんどの職場では、日常的にパソコンを使用します。
そのため、基本的なパソコンの操作ができると、採用してもらえる確率が高くなるでしょう。
一般的な業務内容であれば、専門的なスキルまでは必要ありません。
ワードやエクセルを使いこなせるスキルがあれば、十分通用します。
採用してもらいたいのであれば、積極的にワードやエクセルが使えることをアピールするようにしましょう。
その際、客観的にワードやエクセルを使いこなすことができる証明として、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)資格を取得しておくと採用に有利に働きます。
スクールや教室などに通って、基本的なスキルや能力を身につけておくようにすると良いでしょう。
派遣会社によっては、派遣社員のキャリア形成のためにスキルアップのための講座を設けているところもあります。
まだ派遣先の企業で働いていなくても、派遣会社に登録さえしていれば、無料で学べるものもあります。
どのようなスキルが必要で何から手をつけたら良いのか、わからない場合は派遣会社の担当者に相談することも可能です。
コミュニケーション力が高い
派遣社員のほうが年上だと、派遣先の企業の上司もコミュニケーションに煩わしさを感じてしまうものです。
そのため、スムーズに仕事をこなしていくためには、高いコミュニケーション力が必要になるでしょう。
また、派遣社員には派遣先の企業の正社員はもちろんのこと、同じ派遣仲間ともトラブルを起こさないことが求められます。
この場合に必要となるコミュニケーション力とは、さまざまなタイプの人と話すことが得意であることはもちろん、相手が何を言っているのか、正しく汲み取ることができる力を指します。
派遣先の企業との顔合わせのときに、コミュニケーション力があることをアピールして、採用を勝ち取りましょう。
そうはいっても人見知りしてしまう、コミュニケーション能力に自信がないという人はまず、笑顔で挨拶を心がけてください。
複雑な交渉が必要とされる業務に就くのでなければ「挨拶」「お礼」「謝罪」の言葉を出し惜しみせず、真面目に取り組んでいけばだんだんと評価に繋がっていきます。
30代以上の派遣社員が多い企業を狙う
全ての求人が年齢にこだわっているわけではありません。
求人の中には「30代・40代が活躍!」といったアピールがあるものも多いです。
給与や時給があまり良くなかったりフルタイムでなかったりする場合もありますが、その代わり有給が使いやすかったり残業が少なかったりなど、子育て中の人が働きやすい環境が整っていたりもします。
企業側も年上の部下を扱うのに慣れているので気おくれする必要はありません。
同じような境遇の派遣社員とも出会いやすく、馴染みやすかったりロールモデルを見つけたりしやすいでしょう。
30代の派遣の不安解消法
30代で経験や得意分野があまりないと不安になってしまいますよね。
女性は男性に比べて結婚、妊娠・出産、夫の転勤など、転機が多い人生を送りがちです。
フリーターやニート歴が長くても、フルタイムで働けなくても、年齢に応じたキャリアがなくても「自己責任」と自分を責めてはいけません。
一歩一歩できることから不安を解消していきましょう。
20代よりも不利な面があるのは事実ですが、嘆いていても若返るわけではありません。
10年後、40代になって同じ、あるいはさらに深刻な不安を抱かないために今日から出来ることはたくさんあります。
ブランクが長い人は短期派遣で肩慣らし!
無職の期間が長かった、ずっとニートだったなど「働く」ことから遠ざかっていた人はまず、短期派遣がおすすめです。
短期派遣は上記にある通りスペックが高くなくても採用されやすいです。
2012年の派遣改正法で30日以内の派遣は禁止となりました。
しかし、条件を満たせば認められているので1日から働けるスポット派遣は依然として豊富にあります。
仕事内容も工場のラインやルーチンなデータ入力など、単純ですぐ覚えられるものが中心です。
日雇い派遣の条件の詳細などは、こちらの記事でも解説しています。
ブランクが長いと「働く」こと自体にプレッシャーを感じてしまいやすいので1日~数カ月の短期派遣で職歴と自信をつけましょう。
「この年になったのだから絶対に失敗したくない」「フルタイムの長期派遣!」と力み過ぎてしまうと職場がなかなか決まらなかったり、行動を起こすのを躊躇ったりしてしまいがちです。
派遣会社のスタッフは味方!
派遣会社は30代よりも20代の仕事の斡旋に力を入れることもありますが、決して30代以降は「登録だけさせて蔑ろ」などにはしません。
派遣会社にとって30代以上も貴重な人材であり、利益を生み出してくれる存在です。
不安に思っていることや目標があるのならばしっかりと伝えましょう。
面接の受け答えやふさわしい服装が分からなければ事前にチェックしてもらえます。
未経験者の為の研修を頻繁に行っている派遣会社も多いです。
派遣会社のスタッフは初めて働く人、ブランクが長い人、子育て中の主婦など様々なタイプや事情を抱えた人を見ているので対応は慣れていますよ。
仕事を紹介してもらう上で自分を売り込むためのアピールは必要ですが、「こんなことも知らない(経験がない)と伝えるのは恥ずかしい」という心配はいりません。
副業・副収入を狙う
ダブルワークは今や珍しいことではありません。
趣味や特技などを生かして派遣以外での収入源を作ってみましょう。
正社員の場合は副業を禁じているところもありますが、派遣は仕事に支障がない限り問題ありません。
投資、アフィリエイト、ハンドメイド作家など稼ぎ方はたくさんあります。
すぐに大金を稼ぐのは難しいかもしれませんが、リスク分散の面でもおすすめです。
無期雇用派遣や紹介予定派遣も視野に
通常派遣は同じ職場に最長3年しかいられません。
頑張って仕事を見つけても3年後にはまた職探しの苦労が待っています。
しかもその時は30代後半や40代になっていてさらに年齢の壁が厄介になってしまいかねません。
職探しの不安を抱えたくないのならば、無期雇用派遣や紹介予定派遣を視野に入れるのがおすすめです。
無期雇用派遣は「派遣会社に就職」するような働き方になります。
自分で職場を選択したり働きたいときだけ働いたりといった自由度はありませんが、安定した雇用と給料が保証されるのがメリットです。
紹介予定派遣は直接雇用を前提とした派遣になります。
若い人が優先されやすい面もありますが、意欲と能力のある30代を歓迎している企業は多いです。
特に人手不足の業界や中小企業は30代以上の紹介予定派遣も多くあります。
自力で転職する場合は面接や職場見学でしかその企業を知る機会がなく、入社した後にギャップを感じたり馴染めなかったりすることも少なくありません。
しかし、紹介予定派遣ならば実際に数カ月働いたのちに判断できます。
30代派遣がやってはいけないこと
女性の30代はいろいろと選択したり考えたりしなければならない時期です。
焦りや不安で空回りしてしまうとますます状況は良くなくなってしまうので気を付けてください。
職場で婚活
職場で知り合い、結婚する人は多いです。
派遣社員は色々な職場に行くので出会いのチャンスもたくさんあります。
しかし、職場で婚活はやめましょう。
本人が思っている以上に目立ちます。
クレームが来て派遣会社でブラックリストに乗ってしまえば結婚どころか職探しも難航してしまうでしょう。
30代独身で非正社員だと生活や将来に不安を抱くのは当然です。
だからこそまずは仕事を真面目に取り組んでください。
仕事での評価や経済的な安定は心の余裕や縁を呼びます。
若作り
30代が20代の真似をする必要はありません。
30代の派遣社員を採用した会社は30代が欲しくて採用したのです。
若々しさと若作りをはき違えないようにしましょう。
20代のような服装をしてテンション高く振舞うよりは30代だからこその落ち着きが気遣いを発揮してください。
平均や普通、人生設計に振り回される
世の中の相場や平均値、常識について知り、人生計画を立てるのは重要です。
ですが、それに振り回され過ぎないようにしましょう。
30代の平均貯金額や年収は検索すればすぐに分かります。
しかし、既婚か未婚か、実家暮らしかローン返済中か、都心部か否かなど、事情はそれぞれ違うので比べようがありません。
「普通」にとらわれ過ぎず、今自分が何をすべきか、何をしたいのかを考えましょう。
思い描いていた人生設計通りに行かない場合はその都度修正をしていけばいいだけです。
客観的な意見が欲しい時は派遣のキャリアコーディネーター、保険や銀行のFPなどに相談しましょう。
派遣社員だからこそのメリットを享受しよう
30歳を超えると派遣の仕事探しは20代のようにはいかない場合もあるでしょう。
しかし、派遣社員だからこそのメリットを忘れては損です。
派遣は様々な働き方を可能にしてくれます。
正社員で30代ともなると、後輩や部下の指導が任されてくる年代です。
責任の重い仕事を任されると結婚したり産休・育休を取得したりするのを躊躇ったりしてしまうこともあるでしょう。
しかし、派遣ならば昇進が難しい代わりにライフ・ワーク・バランスが取りやすいです。
残業ゼロや扶養内の求人も豊富にあります。
えり好みし過ぎなければ、あるいは経験を積み重ねていけば、年齢を重ねても求人はなくなりません。
誰かと比べて劣等感や焦りを抱くのではなく、自分がどんな生き方をしたいのかを見失わないことが大切です。
30代歓迎の求人を探す
自分のキャリアとマッチする会社を志望しよう
派遣法では年齢による採用の制限を禁じていますが、実際は年齢を採用の参考にしている企業は多いのです。
しかし、実務経験やスキル、コミュニケーション力があれば、30代・40代であっても採用の確率は高まります。
特にパソコンスキルは多くの企業で必要とされています。
能力を磨けば、年齢によるハンディを克服することは十分可能なのです。
派遣社員として働きたい人は、年齢で諦めずに派遣会社に登録してみてはいかがでしょうか。