目次
2024年12月 | 派遣会社 厳選3社
1. 派遣会社の正社員とは?常用型派遣と登録型派遣について!
派遣社員には、常用型派遣と登録型派遣の2種類の働き方があります。それぞれ、どのようなものなのでしょうか。派遣会社の正社員という概念も、いまひとつピンとこない人もいるでしょう。まずは、常用型派遣と登録型派遣とは何なのかという点について、それぞれ説明します。
常用型派遣とは?
常用型派遣とは、派遣会社の社員となった上で、派遣会社での仕事の一環として派遣先の企業で働く方法です。派遣先の企業との派遣期間が終了しても、派遣会社との雇用関係は継続しているのが特徴です。そのため、次の派遣先での仕事が始まるまでの間は待機期間となる場合の他、派遣会社での仕事がある場合もあります。次の派遣先が決まらない場合でも、雇用契約があるため、派遣会社から給与が支払われます。「派遣会社の正社員」というキーワードがある場合は、この常用型派遣社員(無期雇用派遣社員)のことを指しているケースが一般的です。常用型派遣はエンジニアなど専門性のある職種が多く、派遣社員の中では求人が比較的少ないという点が挙げられます。
登録型派遣とは?
一般的な「派遣で働く」というイメージに当てはまるのが、この登録型派遣です。派遣会社に登録しているだけの間はどことも雇用契約を結んでおらず、派遣先の企業が決まってから、その期間のみ派遣会社と雇用契約を行います。派遣期間が終了すると雇用契約もそこで途切れるので、継続する場合は雇用契約を結び直すことが必要です。派遣期間中のみ点々と雇用契約があるような状態なので、派遣先がない間は給与が発生しません。
2. 常用型派遣社員になって働く場合のメリット
常用型派遣社員の場合、派遣社員という区分であっても、常に雇用契約を結んでいる状態にあります。そのため、一般的な派遣社員にはないものがある、という点が大きな特長です。ここでは、常用型派遣社員のメリットを説明します。
雇用の安定
常用型派遣が登録型派遣と根本的に違う点は、派遣会社と期間を定めることなく雇用契約を結ぶということです。つまり、雇用期限という概念がなくなるので、長期間の雇用が見込まれます。派遣ではあるが、長く働いていきたいという人におすすめです。また、派遣先の有無に関わらず派遣会社と雇用関係にあるので、次の派遣先が決まらない場合にも給与が支払われます。派遣は働き方が不安定だというイメージがある人でも、常用型派遣なら安心して働くことができます。
待遇面の充実
常用型派遣の場合、昇給や賞与、交通費の支給などがあるケースが多くなっています。休暇も有給休暇だけでなく、各種特別休暇が取得できることもあります。また、各種保険への加入も可能です。登録型派遣でも一定の条件を満たせば加入できますが、特に派遣会社の正社員として常用型派遣で働く場合はよりスムーズに加入することができます。さらに、大手の派遣会社などは福利厚生も充実していることが多いです。給与の前払いなどの便利なシステムの他、退職金がある場合もあります。
キャリアアップが可能
常用型派遣は元々、エンジニアや介護職、経理などの専門性の高い分野において、人材を柔軟に使いたいという企業のニーズに応えるための仕組みです。そのため、専門知識があれば、自分の目指す分野でキャリアアップしていくことができます。これは、上に挙げたもの以外の職種でも同様です。多くの派遣会社は社員のスキルアップのために、各種研修制度や資格の取得支援制度を打ち出しています。そのため、未経験でも、派遣からキャリアプランを考えることが可能です。
社会的信用度がアップ
雇用されているのが派遣会社であっても、正社員であることに変わりはありません。そのため、正社員と同じ社会的信用度を得ることができます。例えば、常用型派遣の場合、登録型派遣よりもローンやクレジットカードの審査に通りやすくなります。今後新しいクレジットカードを持ったり、家や車を買ったりする可能性がある人は、同じ派遣でも常用型派遣に着目して探す方が良いでしょう。
3. 常用型派遣社員になって働く場合のデメリット
常用型派遣社員になると、登録型派遣にはないメリットがあります。しかし、メリットがあるということは、デメリットも必ず存在します。派遣の働き方としては多くないタイプなので、想像しづらいという人もいるでしょう。ここでは、常用型派遣ならではのデメリットを紹介します。
ライフスタイルの制約
正社員になると、一日8時間は会社で仕事をすることが基本です。これは常用型派遣社員も同様で、原則として派遣先企業でフルタイム常駐することになります。そのため、拘束される時間が長くなり、プライベートでの自由な時間が制限されるというデメリットがあります。体調面などから一日8時間働くのがきついという人や、仕事以上に打ち込みたいものがある人などは、登録型派遣を選んだ方が良いでしょう。正社員と同じ働き方ということは、派遣であっても型にはまった働き方となるということでもあります。
希望する仕事ではないこともある
常用型派遣は常に派遣会社と雇用関係にあるため、派遣会社の下で働くという前提が登録型派遣よりも色濃く出てきます。そのため、派遣会社の指示によっては派遣先の仕事を選べないということや、これまで未経験の業務を担当させられることもあります。一般に正社員には転勤の可能性がありますが、これは派遣会社の正社員となる場合も同じです。派遣先の勤務地が選べず、一般企業の転勤同様に引っ越しの必要が出てくるケースもあります。
また、派遣先ではあくまで派遣として仕事をすることになるので、特別なスキルや経験が得られにくいという点があります。一度仕事がなくなると、特に高齢であるほど勤務条件が見合わず選択肢が少なくなり、過酷な仕事でも引き受けざるを得ないということに繋がります。仕事内容の問題であるため、一般的な正社員でもこのリスクはありますが、派遣として働く場合は特に気をつけておきたい問題です。
仕事への責任が重くなる
派遣会社で正社員となる場合、登録型派遣以上の責任が発生します。派遣として働く場合でも、派遣会社での肩書は正社員であるため、派遣先の企業から要請された場合は残業も必要です。派遣期間内に辞めることも難しくなります。派遣先で仕事をするという業務形式ではありますが、その他は正社員と変わらないという点は意識しておく必要があります。また、あくまで派遣として仕事をする以上、派遣先から正社員として直接雇用される場合と比べると給与が低くなる傾向があります。
派遣先がみつからないと解雇されることもある
常用型派遣は常に派遣会社と雇用関係にあるため、派遣先が見つからない場合でも、派遣会社は派遣社員への給与の支払いが必要です。雇用される側からはメリットにあたりますが、派遣会社から見た場合は頭が痛い問題でもあります。そのため、就業先がないと判断された場合、解雇される可能性もあります。また、派遣先の企業から見た場合、常用型派遣も登録型派遣も等しく派遣社員という扱いです。したがって、派遣先の会社の都合で契約満了となるケースもあります。登録型派遣にも同じことが言えますが、契約満了の可能性は常に意識しておくべきでしょう。
4. 登録型派遣社員として働く場合のメリット
ここまで、常用型派遣の特徴を解説してきました。登録型派遣にはないメリットもあるため、登録型派遣は常用型派遣より見劣りすると思っている人もいるかもしれません。しかし、派遣という働き方がここまで身近になったのは、派遣の中でも多数派である登録型派遣に確かなメリットがあるためです。ここでは、登録型派遣のメリットを紹介します。
派遣会社に登録するだけで簡単に仕事が見つかる
常用型派遣は正社員として長期雇用することを前提としているので、一般の正社員と同じく面接などを行い、厳しく選考されます。また、年齢も重視され、主に20代向けの派遣スタイルとなっています。しかし、登録型派遣の場合、派遣社員となる最初のステップは派遣会社のホームページで派遣登録をすることです。簡単な登録だけで勤務先の紹介に繋がるので、気軽に誰でも派遣社員となることができます。また、登録型派遣の派遣先は、常用型派遣よりも働き手に寄り添ったものになっています。自分のスキルに見合った業務を紹介してもらえるので、できない仕事を強いられることもありません。
高めの時給設定と柔軟な支払い方法
登録型派遣は、パートタイムやアルバイトに比べると時給が高い傾向にあります。つまり、就業のためのハードルが低いのに、金銭面でも悪くないということです。そのため、ある程度の期間でパパッと稼ぐのに向いています。また、給与の前払いは、多くの場合登録型派遣でも対応しています。希望すれば、月払いや週払い、中には即日払いにも対応している派遣会社もあります。元々パートタイムやアルバイトで働くことを考えていた人の場合は、登録型派遣の方が、よりお得で便利にお金を手に入れられるでしょう。
勤務条件の自由度が高い
常用型派遣の場合は、派遣であっても一般的な正社員と同じようにフルタイムで働くことになります。しかし、登録型派遣であれば、残業の有無や勤務時間などの相談に応じてもらえることが多いです。その結果、希望する勤務時間に対応できることもよくあるので、短時間での勤務も可能な働き方と言えます。また、勤務地も登録時の希望に沿ったところから紹介されます。働き方に自分なりの条件がある場合は、登録型派遣であれば柔軟に対応できます。
5. 登録型派遣社員として働く場合のデメリット
誰でも気軽に、便利に働ける登録型派遣。しかし、そのような登録型派遣にも、やはりデメリットが存在します。常用型派遣に、一般的な派遣にはないメリットがあったということは、登録型派遣には派遣の仕組みそのものに関わるデメリットがあるということです。よく読んで、しっかり理解しておきましょう。
不安定な収入
登録型派遣は、派遣先で仕事をする期間のみ派遣会社と雇用契約を結ぶ雇用形式です。派遣期間が満了し、次の派遣先がない期間は、どことも雇用契約を交わしていません。つまり、契約が終了した時点で収入がなくなるということです。お金を得るために働く以上、この点は特に注意する必要があります。また、景気の影響に大きく左右されるので、不景気になるとすぐに契約終了となることも多いです。かのリーマンショックの際は、「派遣切り」が社会問題となりました。収入が不安定であるという点は、常に意識しておくべきでしょう。
厳しい勤務条件
常用型派遣は月給制ですが、登録型派遣の給与は時給制で支払われます。そのため、ほとんどの場合、昇給や賞与はありません。また、派遣先となる企業の多くは、派遣の時給はパートタイムやアルバイトより高く設定している分、交通費も時給に含まれているというスタンスを取っています。派遣先の企業がそうした考え方である場合は、交通費も支給されないことが多いです。
同じ職場で働けるのは3年まで
派遣労働法では、同じ職場で派遣社員として働ける期間は最大3年間までと定められています。3年を超えた場合、派遣会社は派遣先の企業に直接雇用するよう依頼することもできますが、多くの場合は新たな派遣先を紹介されることになるでしょう。同じ会社でも部署が変われば、働ける期間が異動した日から3年間に再設定されます。しかし、派遣先の企業、特に派遣された部署の職場環境が気に入ったので長く働きたいという場合は、長くて3年までという点を念頭に入れておく必要があります。
6. 常用型派遣社員として働きたいときはどうすればいい?
常用型派遣は、派遣社員の中でも求人が限られている雇用形態です。そのような常用型派遣の求人を見つけるためには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、常用型派遣の求人の探し方を説明します。
派遣会社のホームページで探す
常用型派遣の求人を見つけたいのであれば、常用型派遣を行っている派遣会社のホームページを見るのが一番手っ取り早い方法です。応募プロセスなどの具体的な採用情報や、実際に社員として働いている人の声などが掲載されていることもあります。そのため、応募から就業までのイメージがつきやすいので、派遣の中でも常用型派遣社員として働きたいと強く思っている人におすすめです。
求人サイトで探す
求人サイトから常用型派遣の求人を見つける方法もあります。特に大手の求人サイトであれば、派遣会社の社員募集の求人も多く掲載されているので、多くの派遣会社をまとめて比較したい人におすすめです。大手求人サイトであれば実績と信頼があるので、安心して応募できます。
その他の方法で探す
既に登録型派遣社員として働いているのであれば、常用型派遣社員に切り替えてもらうという手もあります。登録している派遣会社に、常用型派遣社員にしてもらうことができないか確認してみましょう。また、就職サポートや転職サポート、カウンセラーを活用する方法もあります。仕事探しのプロに相談して、意見を聞きたいという人におすすめです。
7. 常用型派遣社員として働くのが向いている人とは?
常用型派遣は、特別なスキルが必要な職種から発達した派遣方式です。専門技能を持ち、それをさまざまなプロジェクトで活用しスキルアップしたい人にはうってつけの雇用形態です。また、派遣の中でも特に頑張りたい人や、ゆくゆくは正社員になりたい人に向けた派遣制度という面もあります。そのため、未経験から事務職やエンジニアなどを経験してスキルを磨きたい人や、安定した雇用で長く働きたい人にも向いています。
派遣会社の正社員は一長一短!自分に合った働き方を見つけよう!
常用型派遣社員となり、派遣会社の正社員として働けば、安定した長期雇用や充実した福利厚生などが見込めます。しかし、一般的な登録型派遣に比べると時間の制約は大きくなるので、自分に適した働き方を選ぶことが大切です。