目次
2024年11月 | 派遣会社 厳選3社
サクッと読める!ポイントまとめ
◆ブラック派遣会社の被害に遭ったら公共の窓口に相談しよう。早々に他の派遣会社へ移る判断も大切
◆ブラックを避け、良い派遣会社を選ぶポイントは「大手が安全」「ネット情報をチェック」「優良派遣事業者に認定されている会社」
◆優良派遣事業者に認定されるには審査合格が必要
◆派遣会社選びは仕事探しとキャリアのキモ!優良派遣事業者などを基準に良い派遣会社に出会おう
ブラックな派遣会社の見分け方
雇用形態に関わらず「ブラックな会社(ブラック企業)」とはよく聞く表現ですよね。
労働者を不当な条件で働かせたり、パワハラや差別などを行う風潮のある企業、またそのような社員を放置する企業のことを指しています。
ブラックな会社では、やりがいや仕事の楽しさは見つけられませんし、心身の健康を害してしまうことすらあり、誰だってそのような職場で働きたくはないものです。
しかし、実際に自分が働いていると「これくらいでブラックと呼ぶのは大げさかな?」「もう少し自分が我慢するべきかな?」などと考えてしまいがちなものでもあります。
派遣社員の場合、派遣会社と就業先という、2つの会社と関わることとなりどちらの環境も重要です。
特に派遣会社に関しては、派遣社員にとって雇用主となるわけですから、もしもブラックであればさまざまな弊害が避けられません。
まずは「こんな派遣会社はブラックといえるかもしれない」というポイントをチェックしていきましょう。
釣り広告を出している
条件の良い求人広告を見つけて応募してみたら「タッチの差で他の人に決まった」などと言われ、まったく条件の違う案件を紹介されるということがあります。
一部の悪質な派遣会社では、既に募集が終了していたり、そもそも実在しない好条件の案件を「釣り広告(おとり広告)」として使っているケースが見受けられます。
このような派遣会社では希望する仕事を紹介してもらうことは難しく、そもそも「契約さえ取れれば何でもいい」という考え方の、ブラックな会社である可能性が高いです。
給与の支払い遅れなど、契約に反する部分がある
給与の支払期日、有給休暇取得制度、保険の加入など、派遣社員として就業するうえでは、お金や福利厚生に関する重要な契約がたくさんあります。
しかし派遣会社の中には、給料や、支払うことになっている交通費・残業代を支払わない、加入の権利がある社会保険に加入させないといった契約違反を平然と行っているところもあります。
このような契約違反はもちろんのこと、契約に関する派遣社員からの問い合わせに明確に答えないような場合も、その派遣会社はブラックであると考えて良いでしょう。
営業担当者の対応が悪い
派遣社員として働くときには、仕事探しから就業中や契約終了まで、常に派遣会社の担当者が伴走することになります。
もちろん働くのは派遣社員自身なので、自分の振る舞いやあり方が最も大切ですが、この営業担当者が担う役割も重要です。
もしも営業担当者に<希望している条件に合わない案件ばかり紹介する><相談にまともに答えてくれなかったり、メールなどの返信が遅れがち>などの特徴があれば当然仕事探しは難航しますし、そのような担当者が間に入っている状況で就業するのは不安ですよね。
営業担当者に関しては、たまたま相性が合わなかったという可能性もありますが、複数の担当者が同じような対応をするのなら、派遣会社自体がブラックだと言えます。
ブラックな派遣会社被害の相談窓口
では、自分の所属している派遣会社がブラックかもしれないと思った場合、どこへ相談したら良いでしょうか。
就業先でのトラブルは基本的に派遣会社が相談に乗ってくれますが、派遣会社の方に問題がある場合、どうすれば良いか迷ってしまう人もいるかもしれません。
被害がそれほどでもなければ、相談に時間と労力を費やすよりも、問題のある派遣会社には早々に見切りをつけ他の派遣会社へ移るのが賢明とも考えられますが、給与未払いや精神的苦痛などの問題は放置できませんよね。
労働に関する相談先としては、下記の公共窓口があります。
ブラックであるなしに関わらず、労働条件や給与問題のトラブルが起きたときは、1人で悩まず相談してみることをおすすめします。
仕事を探す場所というイメージの強いハローワークですが、労働に関する相談にも対応しています。派遣法に関わる内容や失業保険などについての相談ができます。
・総合労働相談コーナー
全国の労働局や労働基準監督署内などに設置されています。給与や勤務時間などの労働条件の他、嫌がらせやパワハラの相談にも乗ってくれます。
ブラックな派遣会社を避け、良い派遣会社を選ぶ方法
ブラックな派遣会社について説明してきましたが、もちろん大多数の派遣会社はブラックではなく、派遣社員を大切にして良質なサービスを提供しています。
派遣会社の選び方がその後の仕事人生を大きく左右することになりますから、ぜひブラックを避け、良い派遣会社を選びたいですよね。
ここからは、良い派遣会社を見極めるための方法を紹介していきます。
大手の派遣会社を選ぶ
あくまでも一般的な傾向ですが、大手の派遣会社は安全・安心である確率が高いと言えます。
これは、大手の派遣会社ほど取引先の企業も大手企業であるケースが多く、互いに信頼と実績を重要視しているためです。
大手企業と取引をして良い人材を派遣しようと考えている派遣会社は、派遣社員の就業環境や待遇をより良くすることもにも積極的です。
逆に日々の操業で手一杯な小さい派遣会社となると、派遣社員への対応が二の次となりがちであることも事実です。
もっとも、小さい派遣会社でもその分よく目が届き派遣社員を大切にしている会社もありますので、問い合わせへの対応や事務所内で働いている人の様子などをよく観察して判断するようにしましょう。
あわせて、複数の派遣会社に登録しておくこともおすすめです。
対応の違いなどを比較することで、ブラックかもしれない特徴により早く気づくこともできるでしょう。
ネットの情報を活用する
登録を考えている派遣会社があれば、まずはネットでその派遣会社名を検索してみましょう。
ネット上の情報は玉石混交ですが、以下の3点は判断材料として押さえておきたいところです。
1つ目は<派遣会社のサイトに派遣事業の許可番号が掲載されているか>ということです。
これは基本中の基本ですが、派遣事業を行うには届け出をして許可を得る必要があり、許可番号を取得していない派遣会社はブラック以前の問題として、違法です。
派遣会社側も、合法であることを示し登録する人に安心してもらうため、サイト内に必ず許可番号を明記しています。
2つ目は<口コミ情報>です。
口コミサイトなどを見ると、実際にその派遣会社で働いたことのある人たちの声がたくさん蓄積されています。
各個人の意見となるため、主観や感情論が混ざるという点は割り引いて読む必要がありますが、多くの人が同じような意見を寄せている場合は、ある程度信頼できる情報と言えそうです。
3つ目は<過去に行政処分を受けていないか>ということです。
業務停止命令や改善命令などといった行政処分を受けたことのある会社は要注意と考えた方が良いでしょう。
行政処分の対象となった場合、厚生労働省のサイトでその社名と処分内容が発表されていますので、気になる派遣会社は「社名+行政処分」などのワードで検索してみることをおすすめします。
優良派遣事業者に認定されている派遣会社を選ぶ
優良派遣事業者認定制度とは、厚生労働省による制度です。
公式サイトには、
との記載があり、派遣会社・派遣先・派遣社員それぞれにメリットをもたらすことを目的としています。
この制度が絶対ではありませんが、優良派遣事業者に認定されている派遣会社には一定の信頼がおけると見て良いでしょう。
優良派遣事業者の認定基準については、次の章で詳しく説明します。
優良派遣事業者の認定基準について
派遣会社が優良派遣事業者の認定を受けようとする場合、申請を行ったうえで審査機関からの審査を受け、基準を満たしているかどうかを判断されます。
認定基準は、下記の通り4つの大きなパートから成り、チェックされる項目は全部で95項目におよびます。
優良派遣事業者の認定は、3年ごとに更新が必要です。
また一度認定された後であっても、申請要件を満たさなくなった場合などは認定を取り消される仕組みとなっているため「認定された後は無法地帯で実態とかけ離れている」などという心配は少ないと言えそうです。
現在認定されている事業者は、公式サイト内で確認することができます。
優良派遣事業者などを基準に、信頼できる派遣会社を選ぼう
派遣社員にとって、どのような派遣会社に所属するかということはとても大切です。
本人がどれだけやる気やスキルを持っていても、それをうまく活かせるよう積極的にサポートしてくれる派遣会社の存在なくしては、満足のいく仕事にはなかなかめぐり合えないでしょう。
ましてブラックな派遣会社などに当たってしまっては、その後のキャリアが台無しになってしまう可能性もあります。
ネットの情報や自分自身の感じる派遣会社の雰囲気、また優良派遣事業者であることも判断材料として、信頼のできる派遣会社を選んでくださいね。