目次
2024年11月 | 派遣会社 厳選3社
1. 営業事務ってどんな仕事?
営業事務を簡単に説明すると、営業職のサポートやバックアップをさまざまな形で行う仕事です。資料作成やファイリングといった事務的な作業を任されることが多いですが、クライアントへの応対や注文の受付など、営業に関わるさまざまな業務にも対応する必要があります。ただし、どのような業務を任されるか、どこまでの範囲を担当するかなどは企業の規模や事業内容などによって異なります。
事務作業の面では、一般事務と大きな違いはありません。しかし、営業事務はクライアントとコミュニケーションをとる機会が多い点で異なります。営業事務がいなければ、営業の仕事をスムーズに進めることはできません。その意味で、営業事務は会社が売上を上げるための一翼を担っている重要な職種といえます。
2. 営業事務の具体的な仕事内容
この段落では、営業事務は具体的にどのような業務を担当するかを説明していきます。
管理業務
営業に関わるさまざまな管理業務は、営業事務の重要な仕事です。たとえば、受注を受けたら出荷や配送の手配をし、発注が必要なときは発注業務を行います。また、クライアントとの契約を管理し、入金状況をチェックすることも大切な仕事のうちのひとつです。注文通りに納品できているか、在庫は過不足なくあるかなど、実際に販売する商品の管理も担当します。営業職が業務上の外出でかかった交通費を清算するのも、営業事務の仕事のうちです。実際の交通経路や運賃などを調べ、申請書に記入して経理部門に提出します。このように、営業事務は生産管理部門や経理部門といった他部署とやり取りすることも多いです。
書類作成
営業職が使用するさまざまな書類の作成を行うのも、営業事務の大切な職務のひとつです。作成を求められる書類は、提案書や見積書、契約書、など多岐にわたります。商品やサービスを提供した際には、納品書や請求書の作成も必要です。ただし、一から書類の作成を求められることはあまりありません。決まったフォーマットにデータを落としこんだりアレンジしたりして、必要な書類を作成するケースが一般的です。
書類を作成するために、営業事務が情報を集めてデータを集計することもあります。また、営業の業務効率を向上させることも、重要な仕事です。業界の情報をまとめて営業メンバーと共有したり、営業職が共有して使えるような資料を作成しておいたりすることもあります。なお、作成した書類をそのままにしておくと、取引の内容を正確に把握することはできません。そのため、日付や種類などで分類してファイリングし、適切に保管することも業務上欠くことのできない重要な仕事です。
クライアント対応
クライアントの対応をすることも、営業事務の仕事内容に含まれます。営業職はクライアントを訪問していたり他部門と会議や打ち合わせをしていたりして、席を外していることが多いものです。そのようなときに顧客から電話やメールで問い合わせがあれば、営業事務が対応することになります。担当者に取り次いだり言付けを受けたりするだけでなく、内容によっては営業事務の判断で回答することもあります。クレームを受けることもありますので、冷静かつ丁寧に対応することが必要です。来客時には顧客を会議室や応接室などに案内したり、飲み物を出したりすることもあります。事前に会議室のセッティングを依頼されることもあるでしょう。
クライアントと直接対応するだけでなく、管理することも営業事務の仕事に含まれます。クライアントの住所や担当者名、取引の履歴や契約期間などを管理し、契約期間が切れる前には営業の担当者に伝えるといったことも必要です。
3. 営業事務と一般事務の違い
営業事務と一般事務はどう違うのか、不思議に思っている人もいるのではないでしょうか。まず、一般事務は対応する部門が特に限定されていません。資料の作成やファイリングなど、事務に関することなら幅広く対応する場合が多いです。どのような業務を担当するかについては、企業や部門によって異なります。
一方、営業事務は営業職のサポート役です。営業用の資料の作成や顧客対応、商品管理など、担当する仕事は営業に関する業務に限定されます。基本的に、営業職から指示を受けて仕事をすることが多いです。一般事務に比べると専門性があり、売上の管理や商品に関する知識なども求められます。また、顧客からの問い合わせに対応するなど社外の人と関わる機会もよくあり、一般事務と比べてコミュニケーションスキルやビジネスマナーなどが重視されます。
4. 営業事務に必要なスキルや能力
派遣で営業事務として働くことを目指すのであれば、どのようなスキルや能力が求められるかを知っておくことが大切です。この段落では、営業事務に必要なスキルや能力について説明していきます。
パソコンスキル
営業事務は、見積書や納品書など業務に必要な書類を作成することが多く、納品や在庫、顧客などさまざまなデータを管理する必要もあります。これらはパソコンを使って行いますので、営業事務の仕事をするのであれば基本的なパソコンスキルが必要です。具体的には、WordやExcelなどのオフィスソフトを使える必要があります。Wordであれば表の作成や編集、印刷設定などができ、見やすいビジネス文書が作成できるレベルであれば問題ないでしょう。Excelであれば、基本的な関数が活用できるレベルであれば安心です。また、顧客に提示する資料やプレゼンで使う資料を作成するため、Power Pointも使えると評価される可能性があります。
会社によっては専用の顧客管理システムや面倒な交通費の清算がスムーズにできる専用ソフトを導入していることもあります。パソコン操作に慣れていれば、これらのツールも、マニュアルに従ってスムーズに使いこなせるでしょう。
事務処理
営業事務は、営業に関わるさまざまな事務作業を任されるため、高い事務処理能力があることが求められます。細かな作業をミスなくこなすことが必要です。もし、納品書の数字をミスしてしまったり、クライアントに提出する資料の内容を間違えてしまったりすると、派遣先企業だけではなく顧客にも迷惑をかけしまうことになります。そのようなミスを犯さないように、慎重に作業し、書類を作成したりデータを入力したりしたあとは、見直しを行う習慣を持つことが大切です。
ただし、じっくり時間をかけて作業し、何度も見直しをすればミスをなくすことはできますが、それではいけません。なぜなら、ある程度の速さで仕事をこなすことも求められるからです。作業をするときは、ミスしないようにということだけではなく、時間も意識する必要があります。
コミュニケーション能力
営業事務は、高いコミュニケーション能力も求められます。これは、ひとつには営業職に代わってクライアントとやり取りをすることがあるからです。クライアントに対して失礼な対応をしないよう、基本的なビジネスマナーを身につけておく必要があります。また、場合によってはクレーム処理もこなすこともありますので、おろおろしたりパニックになったりせず、どのような相手でも落ち着いて適切な対応ができる人が求められます。状況に応じてどうすべきかを的確に判断し、臨機応変に対応する力が必要です。
営業事務は、経理部門など他部署の社員とやり取りをすることも多いです。そのため、社会人として気持ちのいいコミュニケーションがとれ、組織において円滑にやり取りができる能力も必要とされます。
5. 営業事務の仕事の魅力は?
資料の作成や納品管理など営業職が仕事をしやすいようにサポートを行い、社内外の人々とも幅広くコミュニケーションをとることも求められるのが営業事務の仕事です。大変な面もありますが、一方でさまざまな魅力、やりがいもあります。ここでは、営業事務の仕事にはどのような魅力があるかを紹介していきます。
未経験でも挑戦しやすい
営業事務の魅力のひとつとして、未経験でも挑戦しやすいことが挙げられます。営業事務を「未経験可」で募集している企業は少なくありません。これまでに営業事務を経験したことがなくても応募でき、初めてでも採用される可能性があります。また、営業事務の仕事をするのに特に取得しておかなければならない資格はありません。たとえば、MOSなどオフィスソフトを使いこなせるパソコンスキルがあることを示す資格などを取得しておくと評価される可能性はあります。しかし、パソコン関係の資格を所有していないことが理由で採用に至らないということは、ほとんどないでしょう。
なお、一般事務や経理事務といったほかの事務職の経験があれば、営業事務の仕事にも活かせます。事務処理能力があることが証明できますので、アピール材料になるでしょう。また、営業事務は事務職のなかでもコミュニケーションスキルが求められる仕事です。事務職の経験がなかったとしても、接客の経験などほかの仕事を通して身につけたスキルもアピールすることもできます。
対人スキルが向上する
対人スキルが向上することも、営業事務の魅力のひとつです。先に説明したように、営業事務はクライアントとやり取りすることが多く、日常的にビジネスマナーを意識する機会があります。社内のほかの部署の人と打ち合わせをしたり依頼や確認をしたりする機会も多いです。このような日々のやり取りを通して、コミュニケーション能力を磨くことができます。また、営業資料の作成など任される仕事の内容によっては、プレゼンテーション能力が鍛えられるケースもあるでしょう。
社内外の人と円滑に交流できるコミュニケーション能力は、どんな仕事にも求められるスキルです。営業事務職を通して磨くことで、将来の仕事の選択の幅を広げられます。
給料が高い傾向にある
営業事務は、一般事務に比べ給料が高く設定されていることが多いです。正社員以外の派遣などでも同じ傾向にあり、時給が一般事務より高く設定されている傾向にあります。これは、一般事務よりも専門性が求められるからでしょう。時給制で働くことが一般的な派遣社員にとって、時給が高いことは大きな魅力です。ただし、給与(時給)は、これまでの経験や、所有しているスキルによっても変わります。
キャリアアップにつなげやすい
営業事務として経験を積むと、キャリアアップにつなげやすいのも魅力のひとつです。営業部門の仕事は、会社の売上に直接影響します。営業事務は営業活動が円滑に進むようにサポートするのが仕事ですので、業務を通してビジネスに関する感覚や知識を身に着けることができるのです。営業事務として経験を重ね、ビジネス感覚や知識を磨けば、営業職として活躍できる可能性もあります。
また、営業部門とは別の職種へとキャリアチェンジすることも可能です。たとえば、細やかなサポート力やコミュニケーション能力、タスク管理能力を活かして秘書を、売上管理や受発注管理能力を磨いて経理を目指すなどといったこともできるでしょう。英語ができるのであれば、営業事務の経験を積む一方で英語力を高め、英文事務や貿易事務などにつなげることも可能です。
6. 営業事務の仕事のやりがい
一般事務は、個人で黙々と作業することが多いです。しかし、営業事務は営業の業務をサポートし、チームの一員として働くという側面が強くあります。ほかのメンバーと同じ目標に向かって働くため、受注が決まったり売上が伸びたりしたときには、同じ部署の皆で喜びを分かち合えます。また、自分のがんばりによって営業部門全体の成果につなげられることも、営業事務のやりがいのひとつです。たとえば、クライアントへの対応が評価されて受注に結びついたり、営業職がプレゼンしやすいように資料を作成したり整えたりすることで営業交渉をスムーズに進めることに貢献したりと、活躍できる機会は多いものです。
しっかり仕事に取り組むことで、営業職の人から感謝される場合もあります。これも大きな励み、やりがいとなるでしょう。
営業事務の仕事に就いてしっかり働こう
営業事務は会社の利益にも関わる重要なポジションです。やりがいも大きく、未経験であっても挑戦可能で、パソコンスキルやコミュニケーション能力などさまざまな仕事で必要なスキルが身につくなど魅力もあります。派遣なら、正社員では採用が難しい大企業で働ける可能性も高く、さまざまな会社の営業事務に就いてスキルを磨くことも可能です。派遣で営業事務の仕事に就き、しっかり働きましょう。