目次
2024年11月 | 派遣会社 厳選3社
そもそも「IT派遣」とは?
IT派遣を一言で定義するならば、「プログラミングやwebデザインなどのIT分野に特化した派遣」ということになります。
大前提として、職種の違いが第一に挙げられるわけです。
ただ、だからといって、職種以外は他の派遣と同じというわけではありません。
IT派遣とその他の派遣では雇用の仕組み自体にも大きな違いがあります。
登録型のIT派遣
一般的に派遣というと、「派遣会社にエントリーし、そこで紹介してもらった企業で派遣社員という肩書で働く」といった形態を連想する人が多いはずです。 これはいわゆる「登録型派遣」と呼ばれているものです。
この場合、まず派遣会社と派遣先企業の間で契約が結ばれ、派遣会社にエントリーした者は契約期間の間だけ雇用されることになります。
その期間が過ぎれば自動的に雇用契約は解消となり、再び同じ会社で働く場合も改めて派遣会社を通じて雇用契約を結び直すという形をとることになります。
雇用の安定は見込めませんが、自分のライスタイルに合わせて仕事をしたいという人に向いている働き方です。
常用型のIT派遣
一方、IT業界では中小規模のIT関連会社が他の企業に自社の社員を派遣するという業務をしばしば行っています。
このとき、派遣される人間の身分はあくまでも派遣元の会社の正社員です。
したがって、派遣先との契約が終了しても派遣元の会社との雇用契約は継続しており、正社員としての身分を維持し続けたままでいられるということになります。
つまり、すぐに新たな派遣先が見つからなかったとしても、給与は派遣元の会社から支払われ続けるというわけです。
ちなみに、このような雇用形態を「常用型派遣」といい、IT派遣における一般的な形となっています。
常用型派遣は、同じ派遣でも登録型派遣と比べると雇用が安定しているのが魅力です。
また、正社員としての身分で雇用されているので交通費の支給や昇給、ボーナスなどといったものも期待できます。
特に、産休や育休などが必要な女性にとってはより働きやすい制度だといえます。
それに、どちらかといえば、常用型派遣は専門性を有した仕事に適した働き方です。
必然的に、何か特別なスキルを持ち、そのスキルを生かした仕事をしたいという人は常用型派遣を選択するケースが多くなります。
IT派遣はその代表的なものの一つです。
IT派遣のメリットはどんなところ?
IT企業で正社員として務めた場合、そこで用いられるスキルや得られる知識などはどうしても固定化されてしまいます。
しかし、ITの技術というものは日進月歩で進化を続けています。
そのため、社員として与えられた仕事をこなしているだけではいつの間にか自分の市場価値が大きく落ちてしまっていたということにもなりかねません。
いざ仕事のやり方が変わったときについていけなかったり、転職をしたくても他の会社では自分のスキルが通用しなかったりといったことになりやすいのです。
スキルを磨き続ける努力が必要なんですね
その点、IT派遣の場合はさまざまな企業で多くの経験を積めるというメリットがあります。
参加するプロジェクトはそれぞれ仕事の進め方も必要となるスキルも異なるため、働けば働くほど新しいものを吸収して自分の市場価値を高めていけるというわけです。
それに、正社員として働いていると、キャリアを重ねるにつれてチームマネジメントを任されたり、社内トラブルの解決に携わったり、社内行事へ参加したりといった具合に、実務以外の仕事が増えてきます。
一方、IT派遣で受ける仕事はプロジェクト単位が基本です。
つまり、エンジニア本来の仕事に専念できるので、そういう意味でも自分のスキルを磨きつつ、市場価値を保っていくのに適しています。
ちなみに、IT業界において自分の市場価値を大きく左右するスキルといえば、なんといってもプログラム言語の知識です。
プログラム言語にはさまざまな種類が存在するうえに、流行り廃りもあります。
いくら特定の言語を熟知していても、時代が変われば価値がなくなってしまうかもしれないのです。
かといって、正社員としての仕事をしながら独学で新しい言語を習得するのは容易ではありません。
それに対して、IT派遣のエンジニアなら、習得したい言語を扱っているプロジェクトに応募することで、言語習得の機会を増やしていけます。
働きながら学べるのは、効率がいいですね!
また、大企業や有名企業で仕事ができる可能性があるというのもIT派遣ならではのメリットです。
大企業や有名企業に正社員として入社しようと思っても、多くの人は学歴の壁に阻まれてしまいます。
大企業の場合は一流大学を卒業した人が圧倒的に有利ですし、大学卒の学歴がなければチャレンジすらできない場合がほとんどです。
ただし、それはあくまでも正社員の話であり、派遣としてなら大企業で働くことは十分可能です。
しかも、そこで自分の能力が認められて、正社員としての雇用を打診されるといったケースも少なくありません。
そう考えれば、学歴はないけれど能力には自信があるという人にとって、IT派遣は有力な選択肢の一つとなるはずです。
IT派遣にはデメリットもある
一見、良いことずくめのIT派遣ですが、もちろん、デメリットがないわけではありません。
まず、派遣先が必ずしも希望通りの企業になるとは限らないという点が挙げられます。
そもそも、派遣先の選択肢というのは、基本的に派遣元の会社が取引をしている企業に限定されます。
要するに、取引相手が少ないと、その時点で選択肢は限られてしまうのです。
たとえば、派遣の制度を生かして新しいプログラム言語を習得したいと思っていても、その言語を扱っている会社が取引先に存在しなければどうしようもありません。
また、今の派遣先に不満があって契約を終了したいという場合でも、次の派遣先の候補がないので働き続けざるをえないといったケースもあります。
さらに、忘れてはならないのが、派遣先の会社からは即戦力のスキルを求められるという点です。
正社員とは異なり、派遣先の会社は社員教育を施してくれるなどといったことはありません。
そのため、スキルが不足しているとなかなか契約ができないということになってしまいます。
それに、たとえ契約ができたとしても、スキルが十分でないと判断されれば、途中で契約を打ち切られることも少なくないのです。
つまり、いくら派遣はスキルを習得できる場だといえ、全くスキルがないのではその機会すら与えられないというわけです。
持っているスキルによって、選べるお仕事が変わるんですね
ちなみに、常用型派遣の場合はたとえ契約を得られなくとも給与は支払われますが、いつまでたっても給与が上がらないということになってしまいます。
そのうえ、もし登録型でIT派遣をしていた場合は契約がない限り、給与は全く支払われないので事態はより深刻です。
したがって、IT派遣で働こうと思えば、事前に高いスキルを身につけておくことは必須条件となります。
ただ、新人や未経験者の社員の場合は熟練の派遣者の下につき、比較的安い単価で派遣の仕事をしながらスキルを身につけていくといった制度を採用している会社もあります。
いずれにせよ、そのあたりは就職前によく確認しておいたほうがよいでしょう。
専門分野を磨いてIT派遣で働こう!
専門分野を生かしつつ、スキルをさらに磨いていけるのはIT派遣ならではです。
したがって、自分の能力を高めることに喜びを感じられる人なら、IT派遣は有力な選択肢の一つだといえます。
また、さまざまな企業で働けるため、多くの仕事を通じてキャリアを積んでいくチャンスが広がるのも魅力的です。
IT関連の仕事に興味があるのであれば、専門分野を磨いてIT派遣で働いてみるのはいかがでしょうか。